訪問看護でよく行われる痰の吸引について理解しておこう!
2024.07.19痰吸引は、患者さんの気道に溜まった痰を除去するために行われます。
訪問看護において、特に呼吸器系の疾患を抱えている方、脳機能障害により呼吸不全に陥りがちな方に対して行われます。
気道内にたまった痰が呼吸を妨げたり、感染症を引き起こしたりするリスクが高いため、定期的な痰吸引が必要です。
具体的には脳障害や脳梗塞、パーキンソン病、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患などの患者さんが痰吸引の対象となります。
痰吸引は、専用の吸引器具を用いて行われます。
痰吸引は経口と経鼻の2つの方法があります。
吸引圧は100~200mmHg程度に設定するのが一般的です。
対象が成人であればそれぐらいですが、小児に使用する場合はもっと吸引圧を下げます。
分泌物を吸引する際の注意点としては、1回の操作は10秒から15秒程度に留めること。
患者さんへの負担を考慮し、できるだけ短い時間で吸引する形が望ましいです。
それ以上の使用時間は気管や気管支粘膜の損傷につながりますので、注意しましょう。
使用を終えた際は、アルコールでしっかりとカテーテルを洗浄し、連結感の内部まで含めてきれいにしておきます。
訪問看護において看護師は患者さんの状態を適切に把握し、痰吸引を行い、呼吸機能の改善や感染症予防などに努めています。
経験が浅いスタッフにはもちろん丁寧に使い方を指導していきますので、ご安心ください。